Step2. テーマを具体化する
基本知識や用語を理解できたら、調べるテーマを具体的に設定します。
そのテーマについて、どのような「切り口」が考えられるか、あるいは、どのような問題(トピック)に設定するのかを明確にし、“キーワード”を洗い出してみましょう。
テーマの設定
まず、下調べ(Step1)で得た理解などに基づき、大まかなキーワードをいくつかあげてみましょう。レポートによっては既にテーマが設定されていて、キーワードが提示されている場合もあるかと思います。
このキーワードを使って、そのテーマに関する資料・情報を集めて読み込んでいきます。その過程でテーマについての理解が深まり、自分が調べたいことが具体的な形になっていき、キーワードが絞り込まれていきます。
なお、テーマ設定の際は、単に絞り込んでいくだけではなく、逆に範囲を広げてみたり、異なる視点から再度テーマを絞り込んでみたりといった、見直しも行ってみるのもよいでしょう。
そうすることで資料や情報がふるいにかけられ、必要なものが集まってきます。
キーワード選択のコツ
これだと思うキーワードを使っても、うまく情報が探し出せない場合は、キーワードの選び方を工夫してみましょう。
● 同義語・類義語や関連語を思い浮かべる
語形は異なるが、意味が同じ語を同義語、意味がよく似ているものを類義語といます。また、ある語と強い関連性があるものを関連語といいます。
特定のテーマについて網羅的な検索を行いたいときに、これらの語を使えます。
● 複合語は分割してみる
2つ以上の単語が組み合わさって1つの単語になっているものを複合語といいます。検索漏れを防ぐために、必要に応じて単語を切り分けて検索してみましょう。
● より広い概念やより狭い概念の言葉を探す(上位語・下位語)
語には、概念がより広いもの=上位語と、より狭いもの=下位語があります。
広い概念で幅広い検索を行いたいときは上位語、特定のテーマに絞り込んだ検索を行いたいときは下位語を使って検索してみてください。
● 件名(件名標目)を使う
データベースには、「件名標目表」というキーワードのリストが設定されています。
件名とは、様々な テーマ(主題)を言葉(統制語)で表現 したものであり、各資料に対してその内容を表す件名が付与されています。件名を使った検索をすると、調べたいテーマについての資料をまとめて探し出すことができます。
以下は国内における代表的な件名標目表です。
件名の簡単な見つけ方―すでに入手している資料をひいてみる
既に何らかの資料を入手していて、それと同じような内容の資料を探したいという場合は、まず手元にある資料を当館のOPAC OPAC:Online Public Access Catalog :オンラインで検索できる蔵書目録。などで検索してみてください。
その資料の書誌情報の中に、付与されている件名=キーワードが記述されています。
● お役立ちサイトを活用する
適切なキーワードが見つけられない場合は、下記のWebサイトをツールとして使ってみましょう。キーワード候補を見つけながら、同時に資料の検索もできます。
『新書マップ』
新書・選書を対象として、連想検索によってテーマごとに関連するものをリストアップすることができます。
例えば「地球温暖化と国際政治」等、知りたい事柄をそのまま入力して(単語/フレーズ/文章なんでもOK)検索すると、「環境問題へのとりくみ」「二酸化炭素」など、関連するキーワードを提案してくれます。それぞれの語句を選択すると、関連書籍のリストが表示されます。各図書の詳細画面からは、出版社のWebサイトや『Webcat Plus』にアクセスすることもできます。
『国立国会図書館サーチ』(NDLサーチ)
国立国会図書館、全国の公共図書館、公文書館、美術館や学術研究機関等が持つ多様な資料をまとめて検索できるサービスです。
検索結果を表示する際、検索キーとして入れた言葉に関連する語が一緒に表示されますので、これを参考にできます。その上、国内で刊行された図書・雑誌、インターネット資料など、多様な情報源の検索も同時にできますので、一石二鳥です。
『新書マップ』とは異なり、あいまいな言葉では検索できません。ある程度広い概念のキーワードで検索してから、関連語などを参考に絞り込んでいきましょう。