図書館で使う分類
図書館では、資料を利用者が探しやすいように配置することを目的として分類表を作成し、これに従って資料を分類し、配架しています。
国内の図書館でよく使われている代表的な分類は、『日本十進分類法』(NDC: Nippon Decimal Classification)です。多くの図書館がこれをそのまま、あるいは一部を修正して使用しています。当館も所蔵資料の大半はNDC分類を適用しています。
一方で、専門図書館や規模の大きな図書館では、独自の分類表を作成しているところもあります。例えば、国立国会図書館では『国立国会図書館分類表』(NDLC: Nippon Diet Library Classification)によって分類しています。
日本十進分類法
日本十進分類法は、世の中に存在する知識の全体を0~9の数字を使って10の主題(類)に分け、以下、各主題について同様に10の区分を繰り返して展開していく分類システムです。
このように分類していくと、同じ主題の資料が同じ場所に集まることになります。
このような分類体系に従って資料が配架されていることを知っていると、調べたいテーマに関する資料がどのあたりの書架にあるのか分かり、欲しい資料に素早くアクセスすることができます。
ただし、この分類を全て覚えている必要はありません。初めの10の区分か、自分がよく利用する分野の分類記号を覚えていれば事足ります。
必要であれば、図書館内に分類表が表示されていますし、OPACでも分類を参照できます。
例として「移民」を主題とする図書の分類を見てみると、綱目から細目へ順を追って以下のようになります。
330(経済)> 334(人口. 土地. 資源> 334.4(移民[来住民])/.5(移民[流出民])
移民に関する資料をよく利用する人なら、どの側面から扱うかによって334.4もしくは.5を覚えておけば、求める資料が探しやすくなるというわけです。