沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

建学の精神大学紹介

平和・自由・進歩

 名桜大学は、平和を愛し、自由を尊重し、人類の進歩と福祉に貢献する国際的教養人と専門家の育成を建学の精神とする。

 名桜大学は、1994年、沖縄県並びに名護市を中心とする北部12市町村によって設立された沖縄県唯一の公設民営の私立大学であったが、2010年「平和・自由・進歩」の建学の精神はそのまま継承され、公立大学に生まれ変わることとなった。
 人類の歴史をたどると、それは戦争の歴史であったといっても過言ではなく、それだけに人類の平和を希求する精神は絶えることはない。とりわけ第二次大戦最後の激戦地と化したわが沖縄県においては、熾烈な地上戦が展開され、われわれの祖先が築きあげた文化遺産がことごとく破壊され、20万余の尊い生命が失われた。従って県民の平和に対する願望は強烈なものがある。
 本学は、そのような歴史的背景を踏まえ、世界平和の維持と構築に貢献することによって、平和発信の使命を果たすべく創設された。
 平和なくして自由はありえない。自由への闘争もまた人類の歴史そのものであった。独裁者からの解放、圧制からの解放、社会的階級からの解放、差別からの解放、貧困や飢餓からの解放を目指して人類は戦ってきた。わが国でも自由を圧迫する封建社会や軍国主義の時代を経験した歴史があり、本県の場合は沖縄戦に続き27年間にわたる米国の占領と施政権下におかれた。本学が最も強調していることは、いうまでもなく言論・信条・学問の自由であることは論を俟たない。自由なくして大学の教育研究の進展はありえない。
 平和と自由なくして人類社会の進歩はありえず、平和と自由なくして文化の創造はありえない。現代の科学の進歩は著しく、人類の幸福に多大な貢献をしている。それにともなって社会構造も急速な変化を遂げてきた。また、その結果、国際化・グローバル化は急速に進展し、各国は相互依存の関係にあり、もはや孤立することは許されなくなった。本学は、国際的な教育研究を通して学術の向上と進歩に努め、地域社会と人類社会の福祉に貢献することを使命のひとつとした。
 この平和・自由・進歩の三本柱のもとに、本学は、国際社会で活躍できる人材の育成を教育目標に掲げた。そのためには心を解放し、自由な発想で、国際的視点から問題をとらえ、解決できる人材を育成することを教育の基本理念とした。本学がリベラルアーツを強化したのはまさに国際的教養人を養成するためである。その基盤に立って、高度の専門的教育研究を推進することによって地域・国際社会に貢献できる人材の育成を期する。

要約文(1)
建学の精神

名桜大学は、 平和を愛し、自由を尊重し、人類の進歩と福祉に貢献する国際的教養人と専門家の育成を建学の精神とする。

要約文(2)
建学の精神

平和を希求し 自由を尊重し進歩を標榜する。

創立の経緯

 本学は、「平成6年(1994年)4月に国際学部(国際文化学科、経営情報学科、観光産業学科)の単科大学として沖縄県及び沖縄県北部12市町村の創設資金によって、いわゆる「公設民営」の大学として、沖縄本島北部の名護市に開学した。 国際学部設置に当たっての見地を概略まとめると、以下のようになっている。

 国家間のボーダーレス化が地球的規模で進み、社会が高度に情報化して行く今日、異文化を深く理解し、国際語を操り高度なメディアを使いこなしながら世界を舞台に活躍する国際性豊かな人材が求められている。特に、沖縄県は、地理的、歴史的背景等もあって諸外国との人的、物的交流が盛んな地域であり国際的開放性が高く、あらゆる分野において異文化と接する環境にある。沖縄県が21世紀に向けて自立的発展をしていくためには、どんな分野で活躍するにしても、堪能な語学力と国際文化についての深い理解、そしてこれからますます進展する情報社会に対応できる人材が必要である。
 本学部はこのような国際情勢の変化と地域社会の要請に対応するため、国際文化、経営情報、観光産業の3分野のいずれかを専門とする人材の育成を目標とするものである。

出典 名護総合学園設立準備委員会(1992)「大学等設置の趣旨及び特に設置を必要とする理由を記載した書類」『名桜大学設置認可申請書』

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