沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

研究コラム(つながる、つなげる教員の輪)研究

コロナ禍の今こそ笑いが必要です

九津見 彩子/人間健康学部 看護学科/掲載日:2021年6月

 皆さんは、お腹が痛くなるほど笑った後に元気になった経験はありませんか?実際に、"笑い"が心身に良い効果をもたらすことは医学的に実証されつつあり、疾病予防や治療において注目されるようになってきました。「"笑い"が免疫力をUPさせる!」根拠は、"笑い"が発端となり生産された神経ペプチドがNK細胞を活性化し、がん細胞やウイルスなどを攻撃するからです。一方、悲しみやストレスなどは、NK細胞の働きを鈍くさせ免疫力を低下させます。つまり"笑い"には免疫システムのバランスを整える効果があり、他にも脳の活性化・血行促進・自律神経を整える・幸福感向上や鎮痛作用などの効果が報告されています。ですが、いくら効果があっても理由なく笑うのは難しい。そこで私は、人間だけに与えられた「笑う能力」を効果的に活用できる「笑いヨガ」を人に及ぼす影響について研究しています。私が実施した「笑いヨガ」に参加した高齢者においては、うつ症状や歯痛の緩和、疲労感やストレスの軽減、リラックス効果など良い影響を確認しています。
 このコロナ禍は、高齢者が抱えるあらゆる問題を悪化させています。特に認知症の方への影響は重大で、日本老年医学会らは、マスク着用や3密回避、外出自粛や面会制限などの生活様式の変化が、認知症の症状や状態悪化を招いたとする調査結果を発表しました。コロナ禍の中で、3密回避やマスク着用などの課題に対応しつつ「笑いヨガ」を用いて、高齢者の方々の認知症症状の改善や免疫力UP、ストレス軽減など笑いの効果が存分に得られるように支援し、かつ「笑いヨガ」の効果を明らかにすることが私の目標です!先ずは自らが"いつも笑顔と笑うこと"を意識し、笑いを伝染させながら教育や研究活動に励んでまいります。

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様々な効果を実証!「笑いヨガ」

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九津見 彩子(人間健康学部 看護学科 助手)

高齢者・在宅看護領域に所属し、笑いヨガティーチャー、感染管理認定看護師の資格を持っています。コロナ時代こそ人をつなぐ"笑い"が必要です。感染しないさせない「笑いヨガ」の実現に向け奮闘中です。
マイブームは動物の笑顔?に癒されること。お気に入りは愛犬と「クー太」(やんばるクイナ生体学習施設クイナの森)です。

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