沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

研究コラム(つながる、つなげる教員の輪)研究

グローバル時代における異文化対応力とは何か?

タン エンハイ/リベラルアーツ機構/掲載日:2021年3月

 私たちが今生きているデジタル時代では、教育と学習はもはや教室内でのみ行われるものではありません。世界中で、知識と情報へのアクセスが急激に増加しており、人々はこれまで以上にデジタルにつながっています。 21世紀の社会で目標を達成するためには、学生はどのようなスキルを身につける必要があるでしょうか?これは、授業を計画するときに私が自問する問であり、教育学、動機付け、異文化理解、教育技術など、私の研究対象と強く関連しています。この急速に変化する世界で、学生が成功するために不可欠であると私が考えた5つの"C"があります。 その"5C"は、批判的思考(critical thinking)、創造力(creativity)、情報伝達力(communication)、共同する力(collaboration)、異文化理解力(cross-cultural understanding)です。
 私のプロジェクトを2つ紹介します。 最初の研究プロジェクトは私の"ビジネス英語"の授業に関連していました。 研究課題は「ビジネス英語のタスクベースの学習アプローチ」です。この研究では、ビデオ会議を利用して、本物の学び (authentic learning) を得ることを目的としました。学生は、ビジネス環境で使用するさまざまなプレゼンテーションメディアとコミュニケーションツールを実際に使って学びました。学生が、現在のパンデミックの前に、オンライン会議やプレゼンテーションを行うために必要なスキルを備えていたことをうれしく思います。
 もう一つの研究プロジェクトには、シンガポールと沖縄の学生が参加しました。このプロジェクトは、上記の"5C"を向上させるために、グローバルな意識と異文化間のコラボレーションを学ぶことを目的として実施されました。両国の高校生がバーチャルな交流を行い、5ヶ月の間に、学校生活、食文化、地域社会などのトピックに関する録画ビデオを作成しました。また、オンライン会議を実施し、お互いにプレゼンテーションを行いました。学生は、ズームのブレイクアウトルームを使った小グループでの会話を特に楽しみました。 それは彼らの言語能力を試す結果となりました。
確実に、テクノロジーは世界を近づけました。現在、韓国、イスラエル、トルコの教師と協力して、創造的で、かつ文化を超えて効果的にコラボレーションし、コミュニケーションするスキルを備えた批判的思考者としての学生を育成することをめざし、さまざまな教育法や活動を模索しています。
 最後に、アルバート・アインシュタインの言葉をあなたに送ります。「理論はAからBへ導いてくれるだけだが、想像力はあなたを自由にどこへでも導く。」

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タン エンハイ(リベラルアーツ機構 准教授)

【出身地】
シンガポール
【趣味】
ポッドキャストを聞いたり、自伝を読んだり、詩を書くこと。
シンガポールで20年近く教鞭をとった後、2011年に沖縄に来ました。 美しいビーチや岬を訪れ、波や波音を見たり聞いたりしながらみかんを食べるのが大好きです。

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