身体活動を促進するために
東恩納 玲代(人間健康学部スポーツ健康学科 准教授)
動くこと(身体活動)がヒトの健康状態に良い影響を与えることは皆さんご存じかと思います。これまで、身体不活動(推奨されている身体活動を確保できていないこと)は全世界の死亡者数に対する4番目の危険因子として認識されています。また、日本においても身体活動・運動不足は、死亡リスクの3番目であることが報告されています。そのため、身体活動を促進する戦略が非常に重要となっています。
私は、主に地域における健康づくりとして、身体活動を促進するための基礎的な研究を行っています。身体活動不足は世界的な問題となっていますが、健康のために動かないといけないと思う人は少なくないとしても、動こう、動きたいと思う人は少ないと思います。身体活動の実施には、個人、組織、地域環境など複数の要因に影響を受けます。そこで、どのような状況にある人(または集団)が身体活動不足なのか、生活習慣や社会的背景などの特徴別に身体活動が少ない人にはどのような働きかけが有効であるのかを明らかにしたいと考えています。
沖縄県は、肥満率が高いことが健康問題としてあげられており、食生活とともに動かないことがこの原因とされています。肥満は生活習慣病をもたらす要因の一つですので、肥満の改善をはじめとした健康の保持・増進のための取り組みが早急に必要です。これらのことから、沖縄県に住む方を対象として、対象集団ごとに身体活動を実践し継続するための要因を明らかにし、対象者自ら身体活動を行うための阻害要因を克服できるような取り組みを提供できればと考えています。
東恩納 玲代(人間健康学部スポーツ健康学科 准教授)
鹿児島県鹿屋市出身です。沖縄にきて7年が過ぎようとしています。最近の趣味は、賃貸でもできるDIY(1回作ったら、作り直すことが難しいから継続性がない)や水耕栽培(現在、継続中)です。野菜や子どもたち、学生の成長を楽しみに日々を過ごしております。