沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

研究コラム(つながる、つなげる教員の輪)研究

「自己教育力:生涯学び続ける力」を探求する

徳田 菊恵(※2013年9月末日で退職いたしました)/人間健康学部 看護学科/掲載日:2013年1月


「自己教育力:生涯学び続ける力」を探求する

徳田 菊恵(人間健康学部 看護学科 助教)

 私は、今まで様々な看護師に出会いました。日々の業務をこなしていくことに満足している人や自分の業務以外のことには無関心の人。一方では、自分自身の行動を振り返り、時には同僚や先輩に相談しながら看護を模索している人。認定看護師などの資格取得を目指している人や働きながら大学院や学校に通い、目標に向かって進んでいく人。どちらも同じ様に、大学や専門学校などの看護師養成課程を卒業し、国家試験に合格した看護師です。いったい何が異なるのでしょうか。看護師は、対象者の痛みや苦しみに寄り添い、療養上のお世話や診療の補助を業としています。皆さんなら、病院でどのような看護師に出会いたいですか。

看護者の倫理綱領(2003)では、「看護者は、常に個人の責任として継続学習による能力の維持・開発に努める」と謳っています。つまり、看護師養成課程を卒業して免許を取得し、働くことで看護師の能力は完成するものではなく、生涯にわたり向上していくものということです。

2012年3月 国際ケアリング学会にて

 1985年に教育心理学者の梶田叡一氏は、「自己教育力」を「自分自身で学び、成長、発展してゆける力」と定義し、「自己教育は、自らの接するところ体験するところのすべてを自己の認識の糧とし、自己成長のためのきっかけとする」と述べています。

私は、初年次教育や専門教育などの大学教育において、看護学生がどのように「自己教育力」を形成していくのかについて研究しています。お気づきのとおり、「自己教育力」は、看護師だけではなく、社会人として必要な力かもしれません。「自己教育力」に興味のある方、一緒に語りあってみませんか。

看護学科3期生卒業研究ゼミ学生と。
成長し続けて羽ばたくイメージで

2013年1月

徳田 菊恵(とくだきくえ)
1979年生まれ。沖縄県出身。基礎看護技術、基礎看護実習、教養演習などを担当。専門分野は、基礎看護学、看護教育学。時々、学生に間違われてしまうこともありますが、学生と共に刺激し合いながら、成長し続けていくことをモットーにしています。

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