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【活躍する卒業生】野邊 稜介さん 大阪大学大学院国際公共政策研究科に合格

掲載日:2024年11月15日お知らせ , 卒業生向け , 受験生向け , 国際文化学科 , 在学生向け , 地域の方向け , 教職員向け , 活躍する卒業生

大阪大学大学院に進学が決まった卒業生の野邊稜介(国際文化専攻)さんに、研究分野や進学の動機などについて、指導教員である志田淳二郎准教授と共に語っていただきました。

nonabe1.jpg左から野邊さん、担当教員の志田准教授
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Q: 自己紹介をお願いします。
野邊稜介: 野邊稜介です。今年3月に名桜大学を卒業しました。卒業後、大阪大学大学院国際公共政策研究科を受験し、合格をいただきました。専攻はアメリカ外交史で、この分野について深く研究したいと考えています。

Q: その分野に興味を持ったきっかけは何ですか?
野邊稜介: もともと政治や歴史に興味がありましたが、名桜大学に入学して志田先生の授業を受けるうちに、アメリカの歴史をもっと学びたいという意欲が強くなり、大学院に進学して研究を続けたいという動機につながりました。

Q: 志田先生の授業で特に印象に残った内容は?
野邊稜介: アメリカは独特な国で、国際政治や世界の情勢に対する考え方やアプローチが他国と異なります。特に「孤立主義」という概念は興味深く、志田先生の授業で強く印象に残りました。

志田先生: 野邊君は、私が担当している「アメリカ政治外交論」の授業を非常に熱心に受講していました。この授業では、アメリカが建国当時、ヨーロッパの大国の政治に巻き込まれないように孤立を選んだという話を強調しています。現在のように世界中に同盟国を持ち、米軍を展開しているアメリカからは想像しづらいですが、建国当時のアメリカはそうした自画像を持っていましたね。

Q: 沖縄で学ぶことはアメリカへの関心にどう影響しましたか?
野邊稜介: 沖縄は日本の安全保障の最前線で、アメリカ軍が駐留しています。この地でアメリカの歴史や外交を学ぶことで、なぜ沖縄や世界中にアメリカ軍が存在するのか、その背景をより深く理解できると感じました。

志田先生: 沖縄は、国際関係や外交を学ぶ上で非常に適した場所です。地政学的に見ても重要な位置にあり、昨今では日米関係だけでなく、日米を基軸とした他国との安全保障協力も重層的に進んでいます。そうした環境で、野邊君は第二次世界大戦後のアメリカのアジア太平洋秩序の構築について研究を深めています。

Q: 卒業研究や大学院での研究内容について教えてください。
野邊稜介: 卒業論文では、冷戦期にアメリカがオーストラリア、ニュージーランドと同盟を結んだ経緯を研究しました。大阪大学大学院ではさらに、卒業論文をベースに、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの同盟である「ANZUS」に焦点を当て、その成立理由について深く研究する予定です。

志田先生: 授業では、アメリカがANZUSを結んだ背景は、冷戦期の対ソ封じ込めの同盟の一環とシンプルに説明しますが、地図をみればわかるように、オーストラリアやニュージーランドはソ連から地理的に遠く離れています。それなのに、なぜ、アメリカはANZUSを締結したのか。対ソ封じ込め以外にも、別の戦略的な動機があったのではないかと考えられています。野邊君が関心を持ち始めたのは、まさにこの点であり、こうした多角的な視点での歴史研究は、現代の国際関係を理解する上でも重要ですね。

Q: 将来的にはどのようなキャリアを考えていますか?
野邊稜介: 将来のキャリアに関してはまだ明確には決まっていませんが、大学院での研究を通じて知識を深め、将来の進路を考えていきたいと考えています。

志田先生: 日本を取り巻く安全保障環境が大きく変化しているということから、歴史や理論をベースにした安全保障や外交の専門的知見は、どのような進路をとるにしろ、いっそう、重要となってきます。大学院で研究をする野邊君が今度は「知の生産者」として社会に貢献する人材となることを期待しています。

Q: 最後に、在学生へのアドバイスをお願いします。
野邊稜介: 自分がやりたいことを見つけることが大切です。僕も大学生活を通して少しずつ自分の興味や関心を深め、やりたいことが明確になりました。興味のある分野に積極的に挑戦することが大切だと思います。

Q: 名桜大学を選んだ理由について教えてください。
野邊稜介: 宮崎にも国際関係の学部がありましたが、あえて名桜大学を選びました。沖縄は安全保障の話題が活発な場所で、学ぶ環境として自分にとって財産になると思ったからです。学生生活としては、勉強以外にもサークル活動でフットサルを楽しんだり、ゼミのメンバーでスポーツをしたり、軍の払い下げ古着を買いに行って異文化交流を楽しんだりしていました。

Q: 卒業後の進路として、進学と就職とで迷いはありませんでしたか?
野邊稜介: もちろん悩みました。大学4年の6月頃まで就職活動をしていたのですが、志田先生と相談し、大学院で研究するために進学することに決めました。決めたあとはTOEICのスコアをあげることが必要だったので、集中的に勉強しました。
最初はスコアが上がらず苦労しましたが、リスニングと文法のセクションに重点を置きました。シャドーイングを繰り返し行い、リスニング力を鍛えることが効果的でした。

志田先生: 野邊君は、ゼミ配属を決める基礎演習の際、授業後に積極的に質問してくれました。関心のあるテーマについて「良い本があれば教えてほしい」と、Teamsのチャット機能やメールでメッセージを送ってくれて、私も専門書や英語の論文などを紹介しました。積極的に学ぶ姿勢が印象に残っています。


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