令和6年7月下旬に開催された外務省でのインターンシップに、江田ひろさん(国際文化専攻3年次、沖縄県立与勝高校出身)が参加しました。
2週間のインターンシップを終えて感じたこと等について、指導教員である志田淳二郎准教授と共に語っていただきました。
左から江田さん、担当教員の志田准教授
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Q.今回参加したインターンシップの派遣先・期間を教えてください
A.外務省報道官・広報文化組織文化交流・海外広報課海外日本語事業班にて、7月の下旬から2週間のインターンシップに参加しました。
Q.今回外務省でのインターンシップに参加しようと思ったきっかけを教えてください
A.志田先生との出会いや、授業を受ける中で「世界情勢」について学ぶことに興味を持っていました。世界情勢をめぐる日本の意思決定の中枢機関である「外務省」でインターンシップの募集があることを知り、挑戦してみたいと思い、応募をしました。
Q.インターンシップ参加の選考フローはどのよう内容でしたか
A.今回のインターンシップに参加するためには、応募理由などを記したエントリーシートを提出し、提出書類にて選考が行われ、その結果参加者として選んでいただきました。
また今回のプログラムにかかる宿泊費や移動費については沖縄銀行様が全額負担してくださるなど、手厚いご支援をいただき、恵まれているなと感じたと同時に、それだけ期待を寄せていただいているんだなとも感じました。
Q.インターンシップ派遣先はどんな部署なんでしょうか
A.海外から見た日本のイメージや、ソフトパワーの向上に取り組む部署です。
また、海外から日本に移住している方々の日本語のサポートも行っています。
例えば米軍の方のご家族など、日本で生活しなくてはいけないけど、日本語がわからない方たちに対して日本語を教えたり、日本語で交流をする機会づくりをしたり、といったことがあげられます。
今回のインターンシップ期間中の具体的な業務として、HPの更新や、関連する会議に参加させていただきました。
また、せっかく沖縄県から来たのでとレセプションに参加させていただいたり、他の部署の方々ともお話する機会をいただきました。
Q.派遣先の部署でのインターンシップを選んだ理由はありますか
A.海外と日本の交流を深める課が気になっていました。そういった取り組みをする課として他には人道支援やコミコン(アニメや漫画)を通じた海外交流を推進する部署もあったのですが、私は以前教員を目指していたこともあり「教育」に興味を持っていました。日本語教育の機会づくりに携わりたいと思い、この課を希望しました。
Q.どれくらいの参加者がいたんでしょうか
A.沖縄県からは4人の参加があり、同じ課には全部で10人の参加者がいました。他の課にも各地からインターン生がいて交流ができました。他の大学から来た学生からも学びがありましたし、良い人間関係を築くことができました。今後もこの繋がりを大切にしていきたいです。
Q.インターンシップを通して学んだことを教えてください
A.多角的に物事を見ることの重要性を学びました。
外務省の方々は、1つの物事に対して様々な意見を持っていました。かといって会議の場等でもそれらがぶつかることはなく、調和しながら意見を出し合う雰囲気があり、その姿勢は今後の大学での学びにつながると感じました。例えば講義で1つの学びがあったとき、教えてくれた方の視点だけでとらえるのではなく、自分でも多角的に考えることが大切です。自分が調べた情報はこうだから、こうかもしれないな、もしくはこういった風にも考えられるな、など多角的な意見を持つことが大事だと思います。
‐志田先生より
「外務省」や「政府機関」には敷居が高いイメージを持っている方が多いと思いますが、ステップを踏んで勉強していけば、大学生の立場であっても学ぶ機会が得られる場所です。また今回のインターンシップで、いろんな価値観を持った人々が働いていることを肌で感じたのではないかと思いますし、そうした学びが今後の大学での学びにもつながるのではないかと期待しています。
Q.インターンシップ中の服装やランチなどはどうしていましたか?
A.服装はずっとスーツでした。慣れないので緊張感がありました。また周りの環境も、テレビなどで見ていたたくさんの人の流れの中に自分がいて不思議な感じがしました。普段過ごしている名護市とのギャップがありましたがそこも楽しむことができました。
お昼時間はインターンシップ先の方にお声掛けいただき、他の省の食堂で食事をすることもありました。農林水産省の食堂で食べたクジラのカツカレーが印象的でした。こういったことも貴重な経験となりました。
Q.インターンシップを終えて感じた変化はありますか?
A.社会人としての経験をすることで多様な価値観に触れて、物事のとらえ方や考え方が柔軟になったと感じています。
また、行動力も身につきました。インターンシップ中に会議に参加した際に、一言求められる場面が度々あり、その時発言することはすごく勇気がいりました。ですがその経験があったので、その後のいろんな場面で自分の意見を発する際に、臆することが無くなったと感じています。アルバイト先でもお客様と積極的にコミュニケーションをとれるようになりました。
‐志田先生より
国際文化専攻の「現地実習」で、江田さんは私が引率する「日米関係コース」に参加しました。沖縄県内や東京にて、日本政府・米国政府関係機関を訪ね、専門家や実務家の方々と意見交換をしました。江田さんはその際にも、一度発言して終わりではなく、向こうの答えに対して追加で質問をしたり、自分の意見を加えたりといったやりとりを日本語と英語でしてくれました。インターンシップで得た積極性が活かされたと感じますし、他のゼミのメンバーにも刺激となったことと思います。
Q今後のビジョンを聞かせてください
A.将来は、外務省で働きたいという気持ちもありますし、小さなコミュニティ同士でも、何か日本と海外を繋げるような仕事に携われたらと思っています。
Q.名桜大学を目指す人や、外交や安全保障、国際関係について学びたいと考える受験生へのアドバイスはありますか?
A.色んな情報源からの情報を多角的にみることを大事にすべきだと考えます。名桜大学の近くには米軍基地やOISTもあり、国際色豊かな環境です。名桜生の沖縄県内出身者と県外出身者の割合は半々で、そういった意味でいろんな意見が集まる場です。自分の視野を広げながら、学ぶことができる環境だと思います。
また、例えば望んでいた大学と違う大学に入っても、自分の行動力や考え方次第で入学後、自分自身を成長させていくことができます。高校の時から様々なことに挑戦していく心がまえを持つことが重要だと考えます。