令和5年11月12日(日)に、外来種マングローブの分布拡大を抑制することを目的とした第1回目のボランティア駆除作業を、屋我地エコツーネット(代表:栂村宙子さん)の協力を得て、羽地内海へ注ぐ我部祖河川下流域の中州干潟で実施しました。前日からの小雨が続き、作業中も断続的に降り続け濡れながらの作業となりました。
主催者を含め参加者が6名と少ない中で、中州干潟での伐採、カヌーへ積載しての搬出、伐採樹木の枝落とし、ゴミ袋へ詰めるといった辛い作業でした。作業時間は予定よりも1時間余り延び約3時間となり、ボランティア参加者には辛い作業を強いたにも拘わらず最後まで協力をしていただきました。ボランティアゴミ袋(45L)で37袋の量になりました。
また、この活動は環境保全活動とされ、沖縄美ら島財団よりエコクーポン(美ら海水族館無料入場券)を提供していただきました。
作業に参加していただいたボランティアの方々、クーポンを提供していただいた沖縄美ら島財団に心よりの感謝を申し上げます。
報告:新垣 裕治(国際観光産業学科 教授)
左から名護高校生、小山准教授夫妻、屋我地エコツーネット関係者
- 在来マングローブ、外来種マングローブについて
河口や海岸等で潮汐の干満の影響を受ける干潟に生育する樹木がマングローブです。熱帯を分布の中心とし、日本では沖縄県と鹿児島県に自然分布をしています。代表的な種類には、オヒルギやメヒルギ、ヤエヤマヒルギ等があります。西表島には、7種類が分布し北上するに従い種数を減じ、沖縄本島には4種類、鹿児島県には2種類が分布しています。
名護市の羽地内海には、在来のマングローブに加え2種の外来種(ヒルギダマシとウラジロヒルギダマシ)が分布しています。ヒルギダマシは宮古島を分布の北限とする国内移入種ですが、もう一種はフィリピンを分布の北限とする外来種です。ヒルギダマシは、2000年頃に屋我地島の干潟で2株が確認され、その後は年を経るごとに分布を拡大しています。分布拡大と高密度分布により露出干潟が狭まり、干潟へ入り難い場所もあります。干潟生態系への悪影響も指摘されています。
伐採したヒルギダマシをカヌーに積載し搬出