平成31年度(前期)数理学習センター(MSLC)事前研修会報告
平成31年度(前期)数理学習センター事前研修会を去る4月1日(月)・2日(火)の日程で開催しました。研修の目的は、「①MSLCの活動目標を共通理解する。②チューターのスキル向上を図る。③業務が円滑にまわるようにMSLCの講座や連携授業の計画を立てる。④MSLCメンバー相互の親睦を深める。」の4点です。事前研修会は、MSLCチューター育成プログラムの一環として毎学期開始前に実施しています。数理学習センターは設立10年が経過し、昨年度から全チューターとMSLC担当教職員が協働で、「MSLCの基本理念」について話し合ってきました。チューターとしての使命感だけではなく、チューティーとチューターの意欲が高められ、ともに成長できるようなMSLCの雰囲気づくりを表現したいと時間をかけて練り上げました。
今回の事前研修会では以下の「MSLCの基本理念」を確認し活動を開始することになりました。
<MSLCの理念>
- MSLCは、優しさ・笑顔・努力を大事にする学びの空間です。
- MSLCは、学生の数理能力の向上と自主学習の促進を目的とした学習支援機関です。
- MSLCピア・チューターは、寄り添う学習支援を心がけ、向上心を持ち、自己実現を目指します。
事前研修の主な内容
<4月1日(月)>1日目 9:00~16:00
- センター長講話「カリキュラムポリシーの実現に向けて」
- チューターテスト(数学)数学検定2級模擬試験
- 新規チューターオリエンテーション
マニュアルの読み合わせ、業務割り振り - プレゼンテーション
・チューターとは、積極性と責任
・TR(チュータリング)ですべきこと、してはいけないこと
・数学のTR「質問マニュアル」について - TRロールプレイ
・大学入試新テスト試行問題(数学) - エクセル講座(行列と連立方程式)
<4月2日(火)>2日目 9:00~16:00 - チューターテスト
・新テスト試行問題(統計分野) - チュータリングロールプレイ(統計学)
- 統計エクセル講座
- 連携授業について話し合い・解答作成等
数学・統計学・統計学基礎・診療情報・情報処理 - MSLCプロジェクト企画書作成
<終了後>
第1回ミーティング
・チューター面談、シフトについて
・トレーニングプログラムの担当者割振
★レベルアップ表彰(6人がレベルアップ)
研修会は、4人の新規チューター(4人とも国際学群2年次)を迎え、和やかな雰囲気の中で始まりました。チューターテストでは、数学検定2級問題や大学入試新テスト試行問題の数学Ⅰ・Aを実施しました。新テスト試行問題の内容は、中学校2年で学習する連立方程式や高校数学Ⅰの統計分野の文章問題ですが、いずれも文章量が多くこれまでとは異なる問題形式にチューターも頭を悩ませていました。チュータリングロールプレイでは、計算はできても内容を深く理解していないとチュータリングは難しいという声も聞かれました。これから、どのようなチューティーとの出会いがあるのか楽しみにしています。多くの皆さんに、数理学習センターを活用していただけるように、共に学び合える学習センターの環境整備に努めることを誓い二日間の研修を終えました。
研修会の様子①
アイスブレイキングの様子
新規チューターへ贈呈
チューターテスト
継続チューターの感想
- チューター制度は、学生による学生の支援ということで、近い距離でのサポートができ学生の不安を取り除く効果があると思われる。チューター制度は、企業でも必要とされているとわかった。
- MSLCでも「Well-being」について考える必要がある。チューターたちが身体的・精神的・社会的に良好な状態で、自分の学習に影響が出ないような運営を考えなければならない。
- 「大社接続」という言葉を初めて聞いた。名桜大学でも高大接続勉強会を開いているのを初めて知った。卒業生に求められるハードルが上がっていて、数学は受験の時に使わなくても必要になっているということで自分たちチューターの必要性がわかった。
- ミッションステートメントを再確認することで自分の振り返りにもなった。
- TRではチューティーとの良好な関係を築くとともに、チューティーの考えや理解度を把握し、チューティー個人に対して適切なTRが必要だと感じた。
- SNSや情報共有の方法についてはもう少し早めに準備して、研修時に皆で試すくらいできればよかったなと思う。だがClassroomの導入はかなり良かった。
新規チューターの感想
- MSLCのチューターがどのような活動をしているのかということや、学生とどのように関わっていくのかということを学ぶことができました。
- チュータリングや解説を上手くできるか不安ですが、他のメンバーのチューターリングから学んだり、教えてもらったりして学力もチュータリング力も身につけていきたいと思いました。
- 2日間を通して、MSLCのメンバーが優しく話しかけてくれてとても安心しました。また、チューターとして人に教えるためには自分が問題解決のプロセスを細かく理解して、言葉で説明できるようになっておかなければならないと実感しました。そして、まだ自力で解けない問題が多々あるので、もっと勉強して理解しなければならないなと痛感しました。また、高安先生のお話をきいて、数理の問題は自分の中にある知識を上手く組み合わせて分からない問題を一歩一歩解いていくという面と社会に出たら決まりきった仕事をするだけでなく分からないことにも臨機応変に対応していかなければならないという面が共通しているのだと感じました。
- 高校生のことは関係ないと思うんじゃなくて、自分がいる社会のこととして、大学生として何ができるのかという貢献についても考えていかないといけないと改めて思った。これから社会に出る上で、貢献することによって、誰かに想いであったり学びを繋いでいくことは大切だと思うので、しっかり考えていきたい。
2日目の研修の様子
新しくMSLC副センター長になった立津慶幸先生の自己紹介:頼りにしています!
新規チューターのTRロールプレイ
統計の演習時間
MSLCリーダーたち
報告:高安美智子(リベラルアーツ機構 数理学習センター長)