卯田ゼミでは3年次のゼミ活動の一環として,毎年ゼミ単位またはグループで地域調査を行っています。昨年度は南風原町の琉球絣(かすり)産地の調査を行いました。その成果の一部が現在開催中の帝国データバンク史料館産学連携特別企画 日本の会社展 第4回「地場"讃"業―伝統と革新の軌跡―」に展示されています。
この特別企画は「地域で生まれ,社会に根ざし,日本を物語る地場産業」に造詣の深い研究者20人と,経済・経営・歴史・地理学等を学ぶゼミ(19大学)が参加し,各地の地場産業の「軌跡」を報告することを目的としたものです。その中で,卯田ゼミでは沖縄県を代表する織物産地の一つである南風原町の琉球絣産地を取り上げ,事業組合および織り手への聞き取りによって明らかとなった現状や課題を1枚のパネルにまとめ,報告しています(写真1)。
特別企画ではゼミ学生報告として琉球絣産地のほかに,小千谷紬,仙台箪笥(以上,東北大学),大宮盆栽(埼玉大学),東京ライター,東京銀器(以上,立教大学),横浜スカーフ(横浜市立大学),除虫菊(和歌山大学),灘の酒(関西学院大学),伊予水引,砥部焼(以上,愛媛大学),長崎べっ甲(九州大学)などの産地が取り上げられ,興味深い成果が報告されています(写真2,3)。なお,卯田ゼミのパネルは全36産地の学生報告の中で優秀賞(監修委員会委員長特選)を受賞しました!
特別企画展は帝国データバンク史料館(東京都新宿区四谷本塩町14-3)にて3月21日~5月20日(開館時間10:00~16:30 入場無料)まで開催中です。詳しくは下記のHPをご覧ください。皆さま,お誘いあわせの上ぜひご来場ください!!
最後になりましたが,本パネル作成にあたり,琉球絣事業協同組合および織り手の皆様には長時間にわたる聞き取りにご協力いただきました。また,展示写真は帝国データバンク史料館橋本陽研究員の提供を受けました。末筆ながら,記して感謝申し上げます。
報告:卯田卓矢(国際学群観光産業教育研究学系 准教授)
帝国データバンク史料館のHP:www.tdb-muse.jp/index.html
写真1 パネル展示(右下が卯田ゼミのパネル「沖縄県南風原町 琉球絣」)
写真2 特別企画展の展示風景①
写真3 特別企画展の展示風景②
写真4 卯田ゼミ一同