「試練に満ちた人生の舞台で躍動することを期待(学長式辞)」
やんばるの山々に新緑が萌え盛る中、平成29年度名桜大学第21回卒業式並びに大学院第16回修了式は、平成30年3月24日(土)、北部生涯学習推進センターにて挙行されました。
今年度は、国際学群277人、人間健康学部190人、助産学専攻科6人、大学院国際文化研究科4人、大学院看護学研究科3人の計477人が門出の日を迎えました。助産学専攻科にとっては、第1期修了生を輩出する記念すべき日となりました。
式典では、各学科・研究科等の代表者に学位記が授与され、また、優秀な学業成績を収めた卒業生・修了生、それから優秀卒業論文発表者に対し表彰状が贈られました。
続いて山里勝己学長は式辞を述べ、「皆さんが名桜大学で身につけた批判的・論理的思考力、自立して課題に取り組む力、新しい世界に踏み込んで行くチャレンジ精神、生涯を通して学び続ける力、他者と力を合わせて目標に到達する人間力――。これらはけっして古びることはありません。皆さん一人一人が試練に満ちた人生の舞台で躍動することを期待しています」と卒業生・修了生にはなむけの言葉を贈りました。これに対し、卒業生及び修了生を代表し、国際学群観光産業専攻の殿村香奈さんは、答辞の中で名桜大学での成長の軌跡をたどり、「名桜大学で得られたすべての経験を確固たる強みとし、慢心せずに、どんなときでも学び続ける向上心を持ち、これからも努力を積み重ねていく所存です。新たな未来へと進むにあたり、社会人として常に自らを律しながら、前に進む歩を止めることなく、しなやかな力強さをもって日々邁進していくことをここに誓います」と力強く宣誓し、教職員、家族、友人、後輩への感謝の言葉で結びました。
比嘉良雄理事長は「本日皆様は、自立した社会人として学び舎を巣立っていきます。『平和・自由・進歩』を建学の精神とする名桜大学の卒業生・修了生としての自覚をもち、堂々と歩んでいってください。皆様の大成を心から祈っています」と祝辞を贈りました。渡具知武豊北部広域市町村圏事務組合理事長は、学生の国際的活躍や地域活動、スポーツ活動が称えるとともに、「やんばるの地に吹いている若い風を、次はそれぞれの舞台で大きく巻き起こすことを楽しみにしています」と激励しました。閉式後、代表学生による進行で、卒業・修了生全員からご家族に感謝を込めた歌が贈られました。最後に、高々とキャップが投げ上げられ、卒業・修了の喜びを分かち合いました。
式典終了後、学内の各会場において学科・研究科別学位記授与が行われました。
〔受賞者・団体一覧〕
最優秀卒業生 |
金城彩紀(国際文化専攻、沖縄県立宜野座高校出身) |
玉城日花留(診療情報管理専攻、静岡県立富士宮東高校出身) | |
殿村香奈(観光産業専攻、大阪府立香里丘高校出身) | |
武村心(スポーツ健康学科、京都府立北陵高校出身) | |
上原拓磨(看護学科、沖縄県・興南高校出身) | |
最優秀修了生 | 國保海(国際文化研究科) |
学生表彰 | 教育研究活動における優秀な功績(本学から東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻へ初の合格等) 小波津義嵩(語学教育専攻、静岡県立藤枝東高校出身) |
水泳競技における優秀な功績(全国公立選手権大会への団体出場権獲得等) 知念七星(スポーツ健康学科、沖縄県立那覇高校出身) |
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ボランティア・地域貢献活動の功績(学習支援教室ぴゅあ活動等) 比嘉ちなつ(語学教育専攻、沖縄県立宮古高校出身) |
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ボランティア・地域貢献活動の功績(外国人観光客の急病に対応) 仲村由衣(看護学科2年次、沖縄県立首里高校出身) 國吉愛加(看護学科2年次、沖縄県立首里高校出身) |
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学習支援活動における優秀な功績(数理学習センターのチューター等) 新城公平(診療情報管理専攻、沖縄県立普天間高校出身) |
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学習支援活動における優秀な功績¥(言語学習センターのチューター等) 逸見愛美(語学教育専攻、青森県立八戸西高校出身) |
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学習支援活動における優秀な功績(言語学習センターのチューター等) 橋本圭一郎(語学教育専攻、静岡県立静岡北高校出身) |
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学習支援活動における優秀な功績(ライティングセンターのチューター等) 座波大一(語学教育専攻、愛知県立春日井高校出身) |
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学生団体表彰 | 名桜大学ヘルスサポート(沖縄県民の健康づくりに寄与等) 代表 前田凡佳(看護学科、沖縄県立普天間高校出身) |
水泳競技部(全国大会への団体出場枠を獲得等) 代表 鹿子生絢太(スポーツ健康学科、熊本県九州学院高校出身) |
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中国語文研究会(中国語通訳協力隊としてボランティア活動等の功績) 代表 東綾華(観光産業専攻、鹿児島県立沖永良部高校出身) |
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名桜ウェルナビ(11期生)(新入生支援に関するボランティア活動等の功績) 代表 楠本奨真(スポーツ健康学科、香川県立観音寺第一高校出身) |
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語れない想いのBar♪(学生のメンタルヘルスの改善に寄与等) 代表 新垣陸(看護学科、沖縄県立名護高校出身) |
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言語学習センター(LLC)(学生の外国語力向上及び異文化理解に寄与) 代表 照屋奈穂(語学教育専攻、沖縄県立読谷高校出身) |
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現代中国研究会(中国語に関する地域貢献活動等) 代表 仲村征弘(国際学群2年次、沖縄県立読谷高校出身) |
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ライティングセンター(MWC)(学生の論理的な文章作成の支援等) 代表 小室真儀(スポーツ健康学科、島根県立松江南高校出身) |
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優秀卒業論文 発表表彰 |
与那国宙(経営専攻、沖縄県立小禄高校出身) 卒業論文タイトル「映像の背景音楽が視聴者による登場人物の情動評定と場面認知に及ぼす効果」 |
武村心(スポーツ健康学科、京都府立北陵高校出身) 卒業論文タイトル「プレッシャーがハンドボール選手の視覚探索活動に及ぼす影響」 |
卒業生を代表して答辞を述べる殿村さん
各学科等で優秀な学業成績を収めた卒業生
(左から國保さん、上原さん、武村さん、殿村さん、金城さん、玉城さん)
学生生活を締めくくるキャップ投げ
スポーツ健康学科学位記授与
看護学科学位記授与
国際学群(国際文化教育研究学系)学位記授与
国際学群(経営情報教育研究学系)学位記授与
国際学群(観光産業教育研究学系)学位記授与
卒業生・修了生インタビュー
♦最優秀卒業生・修了生表彰
「多くの人から慕われる人に」
金城彩紀さん
私は、ゼミや学内活動、就職活動を通して、協調性を学びました。高校までと違い、自主的に行動することも体得しました。3年生の沖縄NGOセンターでのインターンシップ経験が私を大きく成長させてくれました。名桜大学は、全国から個性的な人々が集まっており、チャレンジ精神旺盛な学生が多く、刺激の多い大学です。両親、お世話になった先生方、友人など、支えてくださった多くの方々に感謝いたします。社会人として多くの人から慕われるような人になることを目指し、これからも様々なことにチャレンジし、成長していけるように頑張ります。
「沖縄の未来に貢献したい」
上原拓磨さん
看護学科では、グループワークや実習など、同じ看護を学ぶ仲間と共に高め合ったことが最高の思い出です。名桜大学は自然豊かな場所にあり、教員との距離も近く、ボランティアなど様々なことにチャレンジしながらのびのびと学べる大学です。やさしく丁寧にご指導してくださった先生方、4年間共に学び合った仲間、そして、大学生活を送るにあたり様々な面でサポートしてくれた家族、その他関わった全ての方に感謝の気持ちを送りたいと思います。これからは保健師として、少しでも沖縄の未来に貢献していきたい。
「成長し続ける社会人に」
國保海さん
学部時代は、ハワイ大学への留学、アメリカでのホームステイ、東南アジアでのバックパックなど、自分では想像もしたことのない経験を積むと同時に異文化に触れることで、新しい発見がたくさんありました。大学院に入り小学校の免許を取得し、教育に関する研究と採用試験にも真剣に取り組みました。名桜大学では、沖縄ならではの自然を活かしたマリンスポーツなどの刺激的で楽しい講義もありました。先生方にはいつも背中を押していただけたおかげで、たくさんのことに挑戦でき、新しい自分と出会うことができました。4月から社会人として、仕事を楽しみながら自身のコミュニティも広げ、成長できればと思っております。
♦学生表彰
「自分の市場価値向上を目指して」
橋本圭一郎さん
名桜大学では、LLCで2年間働いた経験を通して、リーダーやアシスタントとして、いかに分かりやすく物事を伝えるかということと、その重要性を学びました。また、チームワークの大切さを学んだことが大きな収穫となりました。私は一度沖縄を離れますが、静岡という住み慣れた地元から沖縄という遠い地で出会い、影響を与えてくださった、友人、先生方、アルバイト先の上司の方々に、また沖縄に戻った際に自身の成長した姿を見せることで感謝の気持ちを伝えたいです。卒業後は「自分の市場価値向上」を目指し、営業職として働き、まずは東京、その後は海外へと活躍の場を広げていきたい。
「笑顔あふれる教師に」
比嘉ちなつさん
名桜大学は、沖縄のやんばるに日本全国から学生が集まり、たくさんの出会いと様々な価値観を知ることができる良い「ちゃんぷる~大学」だと思います。学習支援教室ぴゅあを運営してくださる名護市、名桜大学の関係者の皆様、そして顧問の嘉納英明先生へ、学習支援を通して子どもたちとの出会いと学びの環境を整えてくれたことに心から感謝申し上げます。私は、大学で学んだ多様な知識を活かし地域に貢献できる教員を目指します。教育という現場で、子どもたちといつも笑顔あふれる教師になることが私の夢です。
♦団体表彰学生
「教員として大学や地域に貢献したい」
語れない想いのBar♪ 代表 新垣陸さん
「語れない想いのBar♪」は身近な家族や友人にも言えない胸の内に閉じ込めた思いを語れる場にしようと約3年前に始めた活動です。こういった思いを吐き出せる場は必要だと、この活動の意義や重要性を実感することができました。在学生や教員、他大学の学生、社会人や高校生の他、これまで参加してくださった皆様に深く感謝申し上げたいと思います。今後は看護師として沖縄県内の病院で働き、いずれは大学院に進学し、キャリアを積んで教員として大学や地域に貢献したいと考えています。また、「語れない想いのBar♪」を継続させ、学生のメンタルヘルスにも関わっていきたいと思います。
♦助産学専攻科1期生
「視野を広げる出発点」
戸髙友布さん
1期生として、お手本となる先輩方がいない中での1年は教員学生を含め、全員が模索しながらつくりあげていくものでした。新たに学部をつくりあげていくことの難しさや、その過程にはたくさんの方々の支えがあるということを学びました。1年の学びはどれも印象深く、これから社会人になる私たちにとって重要な土台となりました。
名桜大学は様々な人々との出会いを与えてくれて、私の視野を広げる出発点となった大学です。1人1人にしっかりと向き合い、リラックスや安心感をもたらせるような助産師を目指したい。
♦優秀卒業論文発表表彰
「名桜大学、名護市に恩返しを!」
卒業論文タイトル:プレッシャーがハンドボール選手の視覚探索活動に及ぼす影響
武村心さん
私はスポーツ健康学科に在籍し、スポーツを幅広く学び、部活動のハンドボールに応用していきました。印象に残っていることは、ハンドボール部の日々の練習から全国大会出場まで、部活を通して経験したすべてのことです。名桜大学はやる気さえあれば、能力を無限に広げることができます。また、丁寧に指導してくださる先生方が多く在籍しているので、授業で分からないことがあると理解するまで指導してくださいます。スポーツ健康学科の教授の方々、友人に感謝を伝えたいです。今後は名桜大学、名護市に恩返しをすることを目標に、社会人として邁進します。
「大学での学びを人生の財産として」
卒業論文タイトル:映像の背景音楽が視聴者による登場人物の情動評定と場面認知に及ぼす効果
与那国宙さん
私は、「経営ノウハウを身に付けたい」「心理学の研究に取り組みたい」といった2つの目標をともに達成できたことで有意義な大学生活が送れました。これらの学びは私の人生において財産になると思います。金城亮先生やゼミ仲間の励ましに何度も救われました。賞を頂けたのは私ひとりの力ではなく、仲間同士で切磋琢磨し、高め合ったことで力を発揮することができたのだと思います。今後は新社会人として「努力」する姿勢を大切にし、新たな環境で頑張っていきたいと思います。
卒業・修了記念事業
平成30年3月23日(金)、第21期卒業生・第16期修了生を代表して、天野大志さん(スポーツ健康学科4年次、高知県立高知追手前高校出身)、西岡咲紀さん(スポーツ健康学科4年次、兵庫県立社高校出身)、冨着帆乃夏さん(看護学科4年次、沖縄県立読谷高校出身)から卒業記念として本学に時計が贈られました。「利便性向上の一環としてグランドから時間がわかるような時計を設置することでさらなる教育環境の充実につながってほしい」との願いが込められています。目録を受け取った山里学長は「長年の課題だったグランドが完成し、この時計が設置されることにより、キャンパスが引き締まって見えます。皆さんは、卒業後もこの時計のように後輩たちを励ましていってほしい」と感謝の言葉を送りました。
さらなる環境の充実を目指して