今年度、介護等体験に参加した学生63人(国際学群33人、スポーツ健康学科30人)による報告会を、平成28年12月14日(水)、サクラウム6Fのスカイホールにて実施しました。介護等体験は「介護等体験特例法」(1998年施行)により、義務教育の教員免許状を取得する者に参加が義務づけられています。本学では、特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間の体験をすることとしており、中学校の英語教諭および保健体育教諭の免許取得を目指す学生が参加しました。
今回の報告会では主に5日間の社会福祉施設(高齢者施設、障害児・者施設、児童施設など)で体験したことについて、ポスター形式で報告を行いました。教職を目指す学生は年々増加しており、そのため20人を1グループとして、3つのセッションに分けて報告が行われましたが、いずれのセッションも活気に溢れた内容となっていました。体験、報告された内容に共感しやすかったことも大きな要因として考えられますが、一番は教職を目指す学生の真摯な取り組み姿勢によるものだと言えるでしょう。
報告された内容に関して、活動内容は施設の種別によって大きく異なるものの、いくつかの共通事項が見受けられました。その中でもコミュニケーションを取ることの難しさに関しては、ほとんどの学生が体験内容として触れていました。コミュニケーションが成立しない要因は施設利用者の方の機能的な問題や気質的な問題など千差万別であり、多くの学生がその壁にぶち当たっていたようでした。しかし、職員の方達の助言やサポートを受け、根気強く利用者の方に接することから、コミュニケーションを取るために必要なことを考え、実践することで壁を乗り越えたという報告が多く見られました。この体験によって得られた学びは、将来教員として多種多様な児童・生徒と接する際に大いに役立つことでしょう。
報告者:田原 亮二(教員養成支援センター 副センター長)
板山勝樹教員養成支援センター長による総括 | ポスター形式での報告 |