沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

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「詩を書くということ・読むということ」を開催しました

掲載日:2016年8月3日お知らせ , 教育・研究活動レポート

 平成28年7月23日(土)、「詩を書くということ・読むということ」をテーマに、講演会及びシンポジウムを本学学生会館SAKURAUM3階で開催しました。
シンポジウムの様子
 詩を表現することのみを詩人に語ってもらうイベントということで、正直どれだけ来場されるか予想がつかない状況でしたが、学生をはじめ地域の方々、他大学の教員、県内で表現に関わってこられた方々など、約140人に集まっていただけました。
 イベントの前半に、琉球新報社主催山之口貘賞選考委員である、天沢退二郎氏、以倉紘平氏、与那覇幹夫氏による講演が、後半に講演者3名をコーディネーター大城貞俊氏にまとめていただくシンポジウムが行われました。
天沢退二郎氏
以倉紘平氏  与那覇幹夫氏 大城貞俊氏

シンポジウムの様子
講演の大きなテーマとして、①詩との巡り会い、②詩を書き続けられている要因、③詩をめぐる現在の状況を語っていただくことになっていたのですが、3名と詩との巡り会いのお話がたいへん印象に残りました。天沢氏の語る、少年期に見られた千葉の風景は、まさしく氏の詩の原型をうかがわせるものでした。それがいみじくも氏の研究対象である宮沢賢治のそれと重なってくるような点も興味深い点でした。以倉氏の「夜学」で教員としてつとめられていた経験から得たという、詩は人生に対する「感動」を書くものだという定義づけは、その言葉自体が詩のように感じられました。そして与那覇氏の、宮古島で芋を掘っているおばあさんの情景、いいかえれば宮古島の「赤土」の情景を詩にしたいという衝動ついてのお話は詩と詩人との出会いを象徴的にあらわしていました。
 シンポジウムでは、沖縄という場について、そして詩との向き合い方について、3氏がそれぞれの立場で語られていたのが印象的でした。本イベントを通して改めて、表現すること、表現する場について考えさせられました。こうしたイベントを本学で開く重要性を感じています。
総評:小嶋洋輔(国際学群 国際文化教育研究学系 上級准教授)

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