スポーツ健康学科3期卒業生で児童養護施設「島添の丘」(沖縄県南城市)に勤務する兼濱なつきさんが、平成28年2月3日(水)の「児童福祉」の授業において講話を行いました。児童養護施設とは、さまざまな理由によって保護者の養育を受けられないおおよそ2歳から18歳までの子どもたちが生活する施設です。
保健体育教諭を目指して大学に入学した兼濱さんは、在学中に参加したインターンシップを通して児童養護施設の子どもたちと出会い、進路を変更。施設でボランティアを始め、卒業と同時に「島添の丘」へ就職したそうです。
現在、3歳から高校生まで14人が生活するホームを担当しているとのことです。6時の起床、朝食や登校の準備、台所や部屋の片づけ、洗濯、そして子どもたちの帰宅後は、宿題の手伝いや夕食の準備、お風呂の世話など、家庭で保護者が担う役割をこなしているそうです。中には心に深い傷を負っていたり、発達に遅れが見られる子どももおり、その子どもたちの喜びや辛さを日常生活の中で共有し、小さな成長を身近なところで応援することが大切である、と語りました。
「家庭に何か事情はあるが、明るくて将来性のある子どもたち。たくさんの大人たちと関わることで成長していく。特に教員を目指している人は、このような子どもたちのことやこのような施設のことを、ぜひ知っておいてほしい」と学生にメッセージを送っていました。
総評:竹沢昌子(人間健康学部 スポーツ健康学科 上級准教授、社会福祉士)
受講生に対し質問する兼濱さん |