今年度も北部地区医師会病院、県立北部福祉保健所のご協力・ご指導で、看護臨床実習を終了することができました。
患者さんとうまくコミュニケーションが図れなかった体験から、コミュニケーションを図るときは、相手のことを知りたいという態度を示すことが大切であること、相手に対して受容的な姿勢を持つこと、相手の思いをしっかり汲み取れるよう努力し、考えを伝えることが重要であることが学べました。病院実習においては、人と人とのつながりの大切さを学びましたが、信頼関係を築くためにコミュニケーションの図り方が重要であることが理解できました。また、病棟実習においての学びから、看護技術の重要性に気づき深めていく必要を感じています。保健所実習では、保健所が幅広く地域に関わっており、地域住民の生活を守る役割を担っていることや養護教諭の重要な連携機関であることを学びました。
養護実習の前提となる本実習を通して、養護教諭の役割の再確認、養護教諭の職務の責任の重さ重要性を理解し、具体的にイメージにつなげることができています。また、養護教諭の視点から何ができるのか、何が求められているのか考えることができるようになりました。情報収集の在り方、観察の視点、養護教諭としてどのように、誰と、どこで連携を図ればよいのか、さらに、健康教育の充実を図る重要性など学べました。養護教諭としての専門的な知識やそれ以外の幅広い知識を身につけることが今後の課題であると学ぶことができました。今回の実習で、養護教諭になりたいという気持ちがさらに強まった学生がいたことは、次のステップアップにつながると考えます。4年次の養護実習で更なる成長に期待したいと思います。
ご多忙の中実習を引き受けてくださり、丁寧なご指導をくださった実習施設の皆さまに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
総評:看護臨床実習担当 前川 美紀子(スポーツ健康学科 上級准教授)
実習生一同
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連携の大切さと、実習を通して学んだ養護教諭の役割
脇田 千波(3年次、鹿児島県立出水高校出身)
看護臨床実習は、2施設で行いました。北部地区医師会病院での実習は、病院全体と各部署の機能や役割を学ぶこと、ERの見学、MESHやドクターカーの見学、救急対応の見学、住民健診や保健指導の見学、滅菌作業の実施、手術見学、外来見学、バイタルチェックの実施、病棟見学、シーツ交換の実施、アセスメント見学、洗浄の見学、おむつ交換の見学、入浴介助の見学、患者さんとの交流等でした。
北部福祉保健所では保健所の機能と役割の説明、保健所内の見学、保健所の各班の業務内容と役割の説明等です。
私の実習に参加した動機は、養護教諭はどのように学校外の機関や病院と連携を図るべきなのか、また医療・福祉の現場で働く人々がどのように対象者とコミュニケーションをとっているのかを学びたいと考えたためです。実習の目的は、養護教諭に必要な技術・能力を医療と福祉の現場から学ぶことと設定し、目標は病院と保健所の概要を学び、実践を通してコミュニケ―ション能力を身に付けると設定し実習に臨みました。
今回の実習を通して学んだことは3つ。1つ目は連携の大切さです。病院においては各部署の連携の仕方や、医師や看護師、作業療法士などの連携の仕方と重要性を学ぶことができました。保健所では、行政や学校などとの連携の仕方を学びました。どちらの実習先でも養護教諭としてどのように、誰と、どこで連携をとることができるのか具体的に学ぶことができました。
2つ目は、何事も相手が中心であるということです。病院実習では、患者さんのことを第一に考え、細かい点にまで個人を尊重する配慮がなされていることを学ぶことができました。それによって医療従事者と患者さんの間に信頼関係が生まれ、より良い医療・看護が受けられるようになるのではないかと感じました。また、養護教諭として子どもたちと接する上でもこの学びは生かせると感じました。
3つ目は、凡事徹底の大切さです。病院では、あらゆる所に当たり前のことを忘れたり怠ったりしないように工夫がされていました。養護教諭の多くは、学校に1人で配置されるので、病院実習で学んだ工夫を生かすことでミスが減る上に、子どもたちとの信頼関係を築けたり、他の教師と連携を取りやすくなるのではないかと感じました。
以上のように医療・福祉などの視点から、大学の講義だけでは学ぶこと、気付くことのできない養護教諭にとって大切なことを学ぶことができました。
今回の実習で、各グループのその日の実習内容をきちんと共有することが大切だと感じました。1日の全体での振り返りの時間に、事前に次に自分が実習する部署の人が求めていることや、自分たちのやりたいことがどこまでできるのかを知り、どのような目標を持って臨めば良いかをきちんと考えて実習を行うことができ、充実した実習になりました。また、疑問に感じたことや分からないことを積極的に質問することができました。しかし、学生同士の連携がうまく取れていないことも多くあり、実習先の方に迷惑を掛けてしまったので今後は、連絡・報告・相談を徹底していけるように心掛けていきたい。
実習はきついこともあったが、養護教諭を目指す仲間と共に、楽しく充実した学びの多い時間を過ごすことができました。