大学運営のプロセスについて、透明な運営をするということを2014年度の運営方針発表会で約束しました。その方法については「学長等調整会議」や「教育研究審議会」での議論をできる限り詳しくかつ明確に教授会等で大学構成員にお伝えするように、学群長、学部長、リベラルアーツ機構長等にお願いいたしました。また、2015年度の学長運営方針発表においても、透明性を強調し、教授会等での報告をお願いしています。
しかし、教授会等での報告は時間的にも制約があるため、学長の仕事や大学運営に関する方針をより詳しく明快に全大学人にお伝えする方法を模索してきました。広報委員会や広報課と調整した結果、「学長室から」と題するブログを開設し、さまざまなことを直接に学長の文章でお伝えすることがベストの方法であろうという結論に至り、「学長室から――行く先々を和やけむ」を開設することにしました。
また、大学運営に関することだけでなく、名桜大学に関するさまざまな話題も取り上げて、できるだけ詳しくお伝えしたいと考えています。入学式、卒業式の学長告辞も掲載します。さらに、学生や教職員の活動に関する話題なども報告していきます。
「行く先々を和やけむ」というサブタイトルは、名桜大学校歌から引用しました。校歌は本学設立に尽力された沖縄学の泰斗外間守善先生の作詞になるものです。校歌の三番の歌詞を引用します‒‒‒「自由と進歩の 旗かかげ/ 平和をめざす 我が母校/ 若夏立たば はばたきて/ 行く先々を 和やけむ」。「行く先々を 和やけむ」は、行く先々を「和やか」にするだけでなく、地域や人々をまとめるリーダー的イメージが歌い込まれているとのことです。本学の建学の精神「平和・自由・進歩」が凝縮された言葉であろうかと考えています。
学長の仕事は、建学の精神を生かして大学運営をすることにあります。このような理念を実現するための日々の仕事を報告する場にしたいと考えています。「学長室から――行く先々を和やけむ」が、大学運営のプロセスを全学で共有することに貢献できれば幸いです。
学長 山里勝己