人間健康学部看護学科が開講している精神保健では、精神的健康の保持増進を目的として、精神保健の概要、精神保健の意義と課題について学び、心の仕組みと発達、ストレス、危機状態の心の働きを理解します。
この科目は学生参画型で、学生が教員からアドバイスを受けながら授業を担当します。具体的には、学生グループが現代社会におけるメンタルヘルスの問題について興味のあるテーマを選択し、テーマについて知識を深め、プレゼンテーションを行い、クラス全体で学びを共有し、全体で討論する形式で行います。
前学期は9グループが様々な角度から各テーマについて取り組みました。ここでは、7月29日(火)に、「性同一性障害のメンタルヘルスの問題」をテーマに授業を担当したグループを紹介します。
「性に対する違和感を持つ性的マイノリティの人たちのメンタルヘルス」
今回私たちは、「性に対する違和感を持つ性的マイノリティの人たちのメンタルヘルス」を担当しました。この取り組みを通し、授業を担当することは、とても責任のあることだと実感しました。この1コマのためにゼミメンバー同士で一から情報や文献を検索し、クラス全体でのアンケート調査の実施、また性的違和感をもつ学生さん方へのインタビューやディスカッションを繰り返し行い、授業構成を考え、ミニシンポジウムを交えて、実際に自分たちでクラス全員の前でプレゼンテーションを行いました。この経験は、ちゃんと伝えられるか不安と緊張感と共に、皆の前に立ち授業する新鮮さ、そして達成感など、これまでに味わったことのないとても貴重なものになりました。
その中で、私たちだけでは解決することのできない、賛否両論の問題が多く存在することを実感し、また、他者の考えや意見を講義中に聞くことで、自分たちでは気づけないことに気づき、視野が広がることを体験しました。そして同時に、どのような問題もまず正しい知識を知らないことには、考えることもできないし、活動も行えないと感じました。
そして何よりこの活動を通して、全ての人に個性があるように、性も人の数だけあると私たちは考えるようになりました。性を一つの個性として捉え、全ての人を尊重し合えるような、誰もが生活しやすい社会を目指して、名桜大学でも何か取り組みができるようになることを願っています。
看護学科2年次:中 美沙希(鹿児島県立大島高校出身)、上間 愛海(沖縄県立前原高校出身)、
金城 弥生(沖縄県立北山高校出身)、田原 鴻哉(沖縄県立具志川高校出身)、玉木 里佳(沖縄県立普天間高校出身)、
長谷部 里奈(大分県立日田高校出身)、比嘉 愛里紗(沖縄県立名護高校出身)/担当教員:平上 久美子(看護学科 准教授)
多様な性を受け入れることの意味を持たせて表した、学生がデザインしたオリジナルマーク
ロールプレイを通して実際の事例を分かりやすく紹介 学生、教員を交えたミニシンポジウム