名桜大学看護学科が開設されて、7年目になります。高齢者・在宅ケア領域では、沖縄のおじぃおばぁの生活・文化に触れるほど、そこに息づいている文化に魅了されています。沖縄で生活している高齢者にとっては当たり前の文化を基盤とした生活が、果たしてケアの中でどれだけ意識されているのでしょうか。沖縄に特化したケアはあるのでしょうか。また、豊かな老後とは本当はどういうことなのでしょうか。そんな素朴な疑問を共有でき、何らかの示唆を得たいと思い、構想から2年が経過した5月25日(土)に第1回の情報交換会が行われました。
第1回の参加者は名護市の地域包括支援センターの保健師、居宅介護支援事業所のケアマネジャー、名護市と本部町の高齢者施設(療養病棟、回復期病棟)の管理者及びスタッフの方々と教員でした。2時間に渡り、それぞれの立場から「ケアの現状と課題」について熱く刺激的にディスカッションしました。「入院している方々の人生の一部の顔が患者である」と参加者の方が語られた様に、みなさんの共通している思いは、『住み慣れた地域で高齢者が生活できるように支援したい』という思いでした。その中で、独居高齢者が施設で治療を終えた後に住み慣れた地域に戻ることが困難な現状があること、施設と地域をつなぐ地域連携のあり方、地域包括支援センターの役割を浸透するにはどうしたらいいのか等々、現状と課題が少し見えてきました。まさしく、多様な職場で多様な職種が参画したからこそ、見えてきた課題であり情報交換会の意義を確信することができました。次回がますます楽しみです。
次回は、7月27日(土)14:00~16:00で、今回のディスカッションの成果を踏まえて、ミニテーマは「地域連携のあり方」です。今回参加できなかった多様な職種の方々の参加をお待ちしております。
高齢・在宅ケア領域: 稲垣絹代 永田美和子
佐和田重信 八木澤良子