名桜大学のキャリアサポート~あなたらしさを生かした就活を支援~
企業の人事担当者は、時折本音を漏らすことがある。「エントリーシートも履歴書もスーツ姿も面接での受け答えも皆一緒だ」と。耳の痛い話である。就職指導はマニュアル化され、どこの大学でも似たり寄ったりの指導を行っているのだ。この状況から脱却したい。スーツの着こなしやノックの回数、果ては頷くタイミング等、よく考えてみれば些細な事柄である。今年から指導方法を変えよう。『何を飾ることなく、自分の本心を自分の言葉で語りなさい。』と。我々は敢えて『牛の角を矯める』必要等ないのだ。
キャリア開発委員長からのメッセージ
前向きに取り組む姿勢で、
みなさんが思い描く未来への第一歩を踏み出そう
キャリア開発委員長 仲尾次 洋子(国際学群 経営情報教育学系 准教授)
キャリア開発委員長を引き受けて2年目を迎えました。私自身キャリア教育の専門家でもなければ、就職活動すらしたことがありません。それでも周りのサポートに支えられ、試行錯誤しながら1年目を乗りきりました。未知の領域、不得意なことでも前向きに取り組めばなんとかなるものです。さて、就職活動のイロハといえば、自己分析に始まり、業界・企業研究、会社説明会、エントリーシート、採用試験へと進んでいきます。職業の適性を判断する自己分析にはまり込んで身動きの取れない就活生がいます。現実には、よほど高い専門性を要する業務でない限り、会社や組織では様々な仕事を任されます。そうであれば、社会では、何事にも前向きに取り組める素直さや柔軟性、チームプレイのできる人材が求められているのではないでしょうか。学生のみなさんには、就活のテクニックにはまり過ぎることなく、自分を信じて前進してほしいものです。
平成24年3月卒業生の就職戦線を振り返る
全国の平成24年3月新規学卒者の就職内定率は、統計を取り始めてから過去3番目に低い数値(93.6% 前年比2.6ポイントアップ)となった。 "就職超氷河期"と呼ばれた前年と比較して雇用状況は若干回復傾向にあるものの依然として厳しい状況にある。 さて、本学の平成24年3月卒業生の就職内定率は次の表に示すとおりである。
5月1日現在(最終)
学部・学科等 | 平成24年3月卒 | 平成23年3月卒 | 比較 |
国際学部・国際学群 | 64.8% | 66.0% | 1.2ポイントダウン |
人間健康学部 スポーツ健康学科 | 68.7% | 80.0% | 11.3ポイントダウン |
人間健康学部 看護学科 | 97.7% | 96.1% | 1.6ポイントアップ |
大学全体 | 74.8% | 75.7% | 0.9ポイントダウン |
雇用状況は回復傾向にあるものの本学の就職内定率が(看護学科を除いて)0.9ポイントダウンした理由は、4年次学生を対象に実施したアンケート(10月に実施)結果に表れている。就職を希望する学生へ『就職採用試験に何回チャレンジしたか』を質問したところ、0回と回答した者は29.8%、1回〜3回と回答した者は49.5%であった。つまり、就職を希望しながら、一度も就職採用試験にチャレンジしない者が約3割、数回のチャレンジで就職活動を停滞させてしまう者が約5割に上っている。当然の結果である。チャレンジせずして内定を得る奇跡など起こり得ない。
今、日本は過剰な『リスク回避社会』になろうとしている。そんな時代の空気は若者に限らず日本全体に染みつつある。親は我が子の失敗を恐れて、あれやこれや口を出し、また、要らぬ節介を繰り返し子供の成長する機会を阻害する。若者は『失敗したくない』、『傷つきたくない』との心理から、一歩踏み出す"勇気"を失っている。 ここで、学生の皆さんへ言いたいことは、現在、社会の第一線で活躍されている有名・無名の人々の多くは、幾度となく失敗を経験し、辛酸を嘗め、人知れず努力を積み重ねて現在の地位を築いたということを。あの笑顔の裏には、数知れない悔し涙もあったということを解ってほしい。成功とは、"失敗を含めて(重ねて)の成功"である。一度や二度の失敗で立ち止まっている暇などない。失敗を恐れず前進する"勇気"と、たとえ失敗しても、そこから何かを学び取り失敗をリカバーできる"したたかさ"を養ってほしい。