令和5年4月1日付で附属図書館長を拝命した小番達と申します。私は日本の中世文学、特に『平家物語』をはじめとする軍記文学と呼ばれるジャンルを中心に研究しています。この分野の教育・研究には文献(作品本文や史料等)が欠かせませんので、図書館の存在は極めて重要です。また、他の分野においてもデータベースや電子ジャーナル等のコンテンツを利活用する上でやはり図書館の果たす役割は大きいものとなっています。
本学の第3期中期計画・中期目標(令和4年4月~令和10年3月)において、附属図書館に課せられたミッションは、地域貢献活動の一環として「時代の変化に依らず、継承・発展すべき学問分野の研究に対して必要な資源を確保する」ことです。このミッションを遂行するにあたって取り組むべきものとして湧川文庫の保全と活用があります。特に資料の保管・整理作業を着実に進めたいと思います。また、上記のミッションに関連して、教育・研究支援のあり方の検討が設定されています。図書館運営に関わる経験も知識もない私ですが、まずは利用する側の視点に立って教育・研究のサポートの充実を図りたいと思います。
公立大学である本学が地(知)の拠点として貢献し続けるためにも、附属図書館がその拠点の実質的な核となり得るよう、できる限りの取り組みをしていきたいと考えています。非力な私ですので、多くの方々のご指導、ご鞭撻、そしてご助力を是非ともお願いいたします。
附属図書館長 小番 達