雑誌論文とは
研究の成果は、論文として雑誌に掲載される形で世に出るのが一般的です。同じ研究内容でも、先に発表した研究者に研究の優先権があるため、週刊、半月刊、月刊など短い周期で刊行され、速報性が高いというのが特徴です。
雑誌論文を活用することで、調べたいテーマについての最新の知見を得ることができます。また、その分野でどのような研究がなされてきたのかを把握することができます。
良いレポートや論文を書くためには、是非活用したいところです。
雑誌の種類
大学で扱う雑誌は、大きく2種類に分けられます。
● 学術雑誌(Journal)
それぞれの研究分野で発行されている雑誌で、最新の研究論文などが掲載されています。掲載される論文は、同じ分野の研究者による査読と呼ばれる審査をパスしたものだけです。
どのようなレベルの学術誌にどれだけの数の論文が掲載されたかは、研究者の業績評価の基準とされます。
学術雑誌は商業出版社や学協会が発行するものが主流ですが、その他に大学や研究機関が発行する研究紀要・研究報告類などもあります。
例:『Science』、『看護研究』、『名桜大学紀要』など
● 一般雑誌(Magazine)
学術雑誌以外の、実用性・娯楽性が強い雑誌を指します。大学図書館では収集・保存の対象とはならない場合も多いのですが、研究分野によっては重要な情報源となります。
公共図書館では一般雑誌を数多く所蔵しており、国立国会図書館では納本されたものは全て保存しています。
例:『週刊朝日』、『サッカーマガジン』、『本』など
学術論文の種類
学術雑誌に掲載される論文は、その内容・形式によって、以下のような種類に分けることができます。
● 一般論文(Original paper, Full paper)
研究成果について詳細に記したものです。
● レビュー(Review)
総説ともいいます。ある分野の特定のテーマについて、その概要の説明や、研究動向・展望などがまとめられています。
レビューは“これまでの研究を総括する”という性格上、引用文献の数が多く、充実した文献リストとしても使うことができます。
● 速報(Letter, Communication)
最新の研究内容を簡略な形式の論文にまとめたものです。速報性が重視されます。同じ内容について後日あらためて一般論文が書かれることもあります。